サッカーというフィールドで働く!

「大好きなサッカーを仕事にしたい!」。キミはそう思ったことはないだろうか。
選手や監督にかぎらずサッカーに関わる仕事は無数に存在する。
その一部をここで紹介しよう。
キミが将来活躍するフィールドを、ぜひ見つけてほしい。

PROFESSIONAL PLAYER プロ選手

プレーで観客を魅了し、チームを勝利へ導く

どんな仕事?

プロ契約を結んでいるプレーヤーのこと。国内では、Jリーグや一部のJFLチームに在籍しているのがプロ選手だ。また最近では、Jリーグ入りをめざす地域リーグでもプロ契約選手がいるほか、育成期間を経て20歳を過ぎてから活躍する選手も増えてきている。Jリーガーの人数は2010年現在で、およそ1000人。平均年収は2000万円前後だが、ヨーロッパなどで活躍する選手の中には1億円プレーヤーも存在する。
またシンガポールをはじめ、アジアのプロリーグでプレーする日本人も少なくなく、海外にも活躍の場は広がっている。サッカーを愛する者なら一度は憧れる夢の職業だ。

この仕事に就くには?

各Jクラブのユース(高校生年代)で実績を上げ、トップチームに呼ばれるというルートを除けば、スカウトとセレクション(実技のテスト)が挙げられる。スカウトであれば、高校の部活やクラブチームなどの選手育成組織で、各プロチームのスカウティングスタッフの目に留まるような活躍することが必須。一方セレクションであれば、各チームの選考会に挑戦する形になるが、一般参加者が合格することは難しく、関係者の紹介や推薦も大切なポイントとなる。狭き門と言わざるを得ないが、自分のプレーでサポーターを魅了する幸福は何物にも代えがたい。

トレーニングマッチなどで、Jクラブに直接アピールできる。

AMATEUR PLAYER アマチュア選手

サッカーへの情熱なら、プロにも負けない

どんな仕事?

アマチュアは正確にいえば仕事ではない。彼らはサッカー選手であると同時に、別の仕事を持つことで生活のための収入を得ている。プレーの舞台は、JFL、関東や関西などの地域リーグ、都道府県リーグなどだ。基本的に昼間は仕事のため、主に夜間にトレーニングを積み、休日に試合に出るといったライフスタイルになる。二足のわらじを履くアマチュア選手たちはその分だけサッカーに対する熱い情熱を持っているということができるだろう。また、アマチュアの中にもJリーグ入りをめざすチームはたくさん存在する。見事実現すれば、そこからプロへの切符をつかむことも夢ではない。

この仕事に就くには?

JFLや地域リーグに所属するクラブチームは、それぞれが入団方法を定めている。具体的には、セレクションを開催したり、関係者から紹介された入団希望者に対してテストを実施したりとさまざまだ。くわしくは、各チームに問い合わせるのが一番だろう。ちなみに企業のチームであれば、母体となる企業の社員となる場合もある。あくまでプロだけがサッカー選手なわけではない。ひとまずはアマチュアの世界でプレーしながらも、所属するチームのJリーグ昇格をめざしたり、プロから声がかかるチャンスを虎視眈々とねらうというのも、ひとつの道なのだ。

一般就職にも強いからこそ、サッカーと生きる道が見つかる。

OFFICIAL REFEREE 日本サッカー協会公認 審判員

公正さと正確さが問われる、もうひとつの戦い

どんな仕事?

ファウルの笛ひとつでゲームの流れが変わることもめずらしくない。審判員は、卓越した能力が求められる職業だ。そのため日本サッカー協会は1級~4級まで審判員のライセンスを定めている。Jリーグの審判員は、1級保持者の中から実績により毎年推薦されるシステム。また、国際試合を担当できる国際審判員も、1級審判員の中から推薦される。審判活動で主な収入を得るプロフェッショナルレフェリーは国内に10人あまりで、ほとんどの審判員が他に本職を持って活動している。審判員育成にはFIFAも力を入れており、今後さらなる充実が見込める分野である。

この仕事に就くには?

まず必要なのがライセンスを取得すること。プロフェッショナルレフェリーをめざすなら1級審判員であることが最低条件となるが、4級から段階を踏まなくては1級を取得することはできない。具体的には、主催する地域や都道府県の講習会に参加して、座学の講義、実技講習を受けた後、それらの復習となる筆記試験を受ける形になる。より上のライセンスの推薦を受けるためには、取得後の経過年数や実績も必要となるので、日々経験を積むことも重要だ。ちなみに、トップクラスのプロフェッショナルレフェリーになると、年間2000~3000万円稼ぐことも夢ではない。

合格率100%。在学中に2級審判員が取得できる。

SCHOOL COACH スクールコーチ

サッカーの楽しさを伝え、明日の一流選手を育てる

どんな仕事?

サッカースクールは全国に存在し、Jリーグクラブが運営するものや、各地域で活動するものなどがある。スクールコーチは、これらのスクールに就職し、幼稚園年代から中学生年代のいずれかの年代、またはすべての年代の指導に当たる。技術も去ることながら、指導の基本となるのはコミュニケーション。担当する年代によって接し方を変えていく柔軟性や、選手たちから信頼を得る人間力が求められる。指導者のやりがいは何と言ってもサッカー界の未来をつくれること。自分の指導を通じて子供たちがサッカーの楽しさを知り、そこから明日のスーパースターが生まれることも十分ありうる。

この仕事に就くには?

前述のとおり、各スクールに就職することになるが、その際に重要視されるのが「ライセンス」だ。国内の指導者ライセンスは日本サッカー協会により整備され、S級からD級までのランクが設定されている。つまり、この指導者ライセンスを持っていることが、自分の指導レベルを証明するための物さしとなるのだ。ちなみにJリーグチームや日本代表の監督になるためにはS級ライセンスを所持していることが条件となる。ライセンス取得のためには、それぞれのレベルの養成講習会に参加しなくてはならない。そこで所定のカリキュラムを受講し、筆記・実技などの認定試験に合格すれば、ライセンスが付与される。

開校以来、C級ライセンス取得率100%を誇る。

PHYSICAL COACH フィジカルコーチ

90分間戦い抜くための身体能力を引き出す

どんな仕事?

フィジカルコーチは今後ますます重要性が高まっていく職業だ。選手の肉体のメンテナンスを担当し、最高のパフォーマンスを発揮できるようにサポートする。具体的には、各選手の身体能力や状態を把握し、その選手に求められる役割に合わせたトレーニングを組み立て、実行していく。そのため監督やテクニカルコーチ、ドクターなど様々なスタッフとの連携が必要となってくる。選手のコンディションや環境は日々変化し、一日も同じ状態の時はない。その時の状況に応じたサポートを実現し、選手のポテンシャルを最大限引き出すために、日頃からの地道な積み重ねが求められる仕事だ。

この仕事に就くには?

フィジカルコーチには、絶対的な資格は存在しない。選手経験は「選手の気持ちを理解する」という意味ではあった方がいいが、それも絶対条件ではない。求められるのは、結果を出せるだけの知識と能力。そのためには仕事に就く前も就いた後も多くの現場経験が重要となってくる。就職・契約先としては、Jクラブやユースなどのチーム。監督の指揮のもと、チームを勝利へ導くことが使命となるので、サッカーの戦術や運動生理学、医学など広範囲にわたる知識が必要となる。また、分析に基づいた指導を選手に伝えるためのコミュニケーション能力も重要。資格はあくまでも、これらの能力を裏付けるためのものだ。

年間250日を超える実習で、プロ同等のスキルを。

ATHLETIC TRAINER アスレティックトレーナー

負傷した選手を復活まで導くスペシャリスト

どんな仕事?

フィジカルコーチが選手の身体能力をゼロからプラスに向上させるのに対し、アスレティックトレーナーは、マイナスの状態の選手をゼロに戻す役割を担う。つまり選手が負傷した場合の応急処置やケガの評価、医師の指示を受けリハビリメニューの作成などを行う。また、最近特に注目されている役割が「障害の予防」。ケガをしないためのトレーニングのノウハウや、予防に役立つテーピング技術といった能力が求められている。そのため、選手の健康状態やこれまでの傷害歴の把握、トレーニング・栄養・休養に関する指導から環境や施設の管理・チェックまで仕事の内容は多岐にわたる。

この仕事に就くには?

各クラブチームに就職・契約するほか、スポーツジムやフィットネスクラブに就職するという方法もある。また、アスレティックトレーナーの職域はスポーツ現場に限らず、高齢者の健康づくりやリハビリのサポートなど活躍の場は広がっており、医療現場も就職先のひとつにあげられる。フィジカルコーチと同じく絶対的な資格はないため、即戦力となれる実力を身につけることがこの仕事に就くための第一歩。また、選手にとってアスレティックトレーナーは大事な体をまかせる存在であるため、信頼関係が大きな土台となる。知識と能力に加え、コミュニケーション能力も重要と言えるだろう。

在学中から様々なチームに帯同し、豊富な現場経験を積む。

KIDS LEADER キッズリーダー

上達よりも好きになってもらうことが最大のテーマ

どんな仕事?

キッズリーダーとは、主に10歳以下の選手や子供たちにサッカーを教える指導者のこと。上の年代を対象とするコーチと違い、テクニックを教えるよりも身体を動かすことの楽しさやスポーツのおもしろさを体感してもらうことを目的としている。キッズリーダーは、ほとんどの子どもにとって、生まれて初めて出会う指導者だ。トレーニングメニューや指導者の言葉が、その子がサッカーを好きになるか嫌いになるかを左右するきっかけにもなる。理解力がまだ十分発育していない子どもたちには、フォーメーションや戦術を教えるよりも、まずボールを使って遊んでみて面白さを味わうことのほうが重要なのだ。

この仕事に就くには?

キッズリーダーにも、日本サッカー協会公認のライセンスが存在する。絶対に必要というわけではないが、これを取得することがキッズリーダーへの第一歩と言える。就職先としては、他の世代の指導者と同じく、Jクラブや地域のサッカースクール。また職種としても、キッズリーダー専門というわけではなく、他の年代の指導もしながら幼稚園から小学校中学年世代を教えるといったケースが多いようだ。左にもあるとおり、キッズリーダーの使命は「サッカーの楽しさ」を伝えること。スクールに限らず、サポーターや地域との交流イベントなど、普及の場でもその力を発揮している。

「キッズリーダー」「C級コーチ」資格が取得でき、就職率は100%。

FRONT フロント

クラブを支え、地域との絆を深める「何でも屋」

どんな仕事?

フロントの仕事を一言で表すのは難しい。ゲームやイベントの企画・運営、スケジュール管理などのチームのマネジメントはもちろん、スポンサー獲得や広報活動、お金まわりを管理する経理・財務、そのほか様々な事務作業など、クラブ運営に必要となる仕事全般が含まれているからだ。さらに、それらすべてのポジションに通ずる重要な仕事が地域との絆を深めていくこと。地域に受け入れてもらい、ファン層を広げていくことが、ゲームの動員数やスポンサーの数を増やすことにつながり、それらはやがてチームを盛り上げる力となる。

この仕事に就くには?

いわゆる一般企業のように定期的な人材募集を実施するクラブは今のところ皆無に等しい。ごく一部の不定期の公募を除き、人材が不足した場合には、人と人のネットワークを通じて探すことが一般的だ。そのため、インターンシップやボランティアなどで実際働いた経験があるかどうかや、サッカー界にネットワークを持っているかが就職のカギを握ることになる。また、日本サッカー界にはこれからJリーグ入りをめざすクラブも多い。そういったクラブであれば、大勢のスタッフを抱える余裕がないため、一人二役・一人三役と活躍できた方が、現場では重宝される。

サッカー界への太いパイプが、Jリーグ・サッカー業界への多くの就職を実現。

SCOUT スカウト

地道な視察の果てに、ダイヤの原石を発掘する

どんな仕事?

スカウトは、フロントの仕事の中でもイメージしやすい部類だろう。全国から有能な選手を見つけ出し、自チームへ誘う仕事だ。まず、大学や高校の試合に足を運び、ダイヤの原石を探す。気になる選手が見つかれば、選手と話したり、所属チームの監督から話を聞いたりしながら、プロとして通用するかを判断した上で、実際にスカウトをする。優秀な選手であれば、他チームとの獲得競争になることももちろんある。選手と食事をしたり、クラブの練習に参加してもらったり、両親とも話をしたりと、自クラブを選んでもらうために、あの手この手を尽くすことになる。

この仕事に就くには?

選手を見る目、サッカー界でのネットワーク、交渉力などがスカウトには求められる。一般募集はほぼなく、現在活躍しているスカウトは、選手経験や指導者経験を持つ人が多い。また、スカウトだけで食べていくには狭き門であるため、別職種でフロントに就職し、スカウトの仕事をまかせてもらえるよう働きかける方法や、指導者から転向することも可能だろう。必要な能力を身につけて売り込みを図る手もあるが、現実的には厳しい。冒頭に挙げたスキル以外にも、全国を飛び回るための体力も必要だ。精神的にも肉体的にもタフさが求められる職種。それがスカウトなのだ。

フロントとしての実習経験が、ネットワークづくりにも役立つ。

EDITOR サッカー専門誌編集

サッカーの魅力が詰まった情報を、読者のもとへ

どんな仕事?

日本では現在、20冊前後のサッカー専門誌が発刊されている。週に数回発売されるものから、季刊のものまで、刊行スペースはさまざま。フリーペーパーもある。また、特定のクラブに情報をしぼったものや、データに特化したもの、海外クラブの情報まで幅広く取り扱うものなど、そのコンセプトや記事の中身も多岐にわたっている。編集者の仕事内容は、特集記事の企画立案、取材、編集など。ライター、カメラマン、デザイナーなどと協力しながら雑誌を作っていくため、彼らと打ち合わせをして企画の意図を伝えたり、的確な指示を出したりといったことも重要な仕事だ。

この仕事に就くには?

志望者が多く倍率は高いが、出版社や編集プロダクションは新卒や中途を公募することもある。また、外部のフリースタッフを募集している会社もあるので、自ら売り込みをかけるのもひとつの手だ。もちろん経験やネットワークを持っていると強みとなる。必要な能力としては、斬新な企画を生み出すアイデアや、自分なりのサッカー観など。文章力や取材力はもちろん、情報を仕入れるための人脈づくりにも長けていると強みになる。不規則な生活になることも多いため、ある程度の体力も求められる。そのぶん、サッカー界を盛り上げていく一員としてやりがいも大きい。

スポーツメディアへのインターンシップも多数実施。就職に直結する。