【ワダサカ論】Vol.特別編 ワダ’s EYE Jリーグ開幕戦 ~川崎vs横浜FM~

Vol.特別編 ワダ’s EYE

ワダサカ論 ワダ’s EYE②

Jリーグが開幕しました。残念ながらまだまだ満員のスタジアムでの開催という訳にはいきませんし、一部中止になってしまった試合もありましたが、大半の試合は無事に開催を迎えることができて、1人のサッカー関係者として良かったと思います。

今回はJリーグ開幕戦の数あるカードの中で、私が非常におもしろい試合になるだろうと思った

【川崎フロンターレvs横浜F・マリノス】

の試合について書いていきたいと思います。

 

 

Jリーグ開幕戦 ~川崎vs横浜FM~

 

2020シーズンチャンピオンの川崎フロンターレと2019シーズンチャンピオンの横浜F・マリノスという試合でしたし、共に攻撃的サッカーを掲げるチームの対戦で、2021シーズン最初の一戦ということもあり、私と同じように興味を持たれた方も多かったのではないでしょうか?

両チームのサポーターの方からすると『神奈川ダービー』という側面もあって、一層盛り上がったのではないかと思います。

 

試合は、序盤から川崎ペースで進みました。素早く正確なパスワークに加え、ハイプレスも非常に効果的で、特に前半は圧倒的に川崎の方が優勢でした。前半で2得点を挙げましたが、それ以外にも沢山のチャンスを作り、もっと点差がついてもおかしくない前半の内容でした。得点も川崎の狙い通りの形だったと思います。

横浜側から見ると非常に苦しい前半だったと思います。相手が川崎だったことも影響していたとは思いますが、優勝した2019シーズン時のようなスピードあるコンビネーションはほとんど見られず、単発的な個人のアクションに頼った攻撃が多い前半でした。

怪我、コンディション不良など様々な要素がありますから、もしかしたらそういった影響もあったのかもしれませんが、それにしても川崎の強さが際立ちました。

4192160_s後半のスタートから横浜がシステム、メンバーを変えてきました。この采配が良かったのか、川崎が2点のリードで多少安心していたのか、あるいはその両方かもしれませんが、徐々に横浜の方がチャンスを作るようになりました。ここで一点入っていればもっと面白い試合展開になったのでしょうが、決定機はそれほど多くはなく、川崎が慌てずに落ち着いて対処したこともあり、そのまま2対0で終了しました。

川崎のチームとしての強さ、安定感が目立った試合でしたが、中でも家長昭博選手の存在感は別格でした。攻撃の起点となり、2ゴールを決めるという決定的な仕事もしました。ここぞという時にゴール、アシストができる選手というのは、監督の立場としては非常にありがたい存在です。中村憲剛選手が昨シーズン限りで引退し、今シーズンはベテランという立場でチームを引っ張ることが求められる家長選手には、さらに責任が重くのしかかるでしょうが、家長選手なら期待以上の働きをしてくれるでしょう。

 

 

家長選手の凄さ

 

私がガンバ大阪のトップチームコーチをしていた時に、当時18歳だった家長選手と一緒に仕事をする幸運に恵まれました。私見ですが、私がこれまで見てきた選手の中で、家長選手は最も才能がある選手です。技術の高さ、身体の強さ、スピード、そしてなんといっても視野の広さ、攻撃のアイデアといった点で、初めて家長選手のプレーを見た時は、こんな凄い18歳がいるのかと本当に驚いたことを今でも覚えています。

その才能からすると、もっと順風満帆なキャリアを送っていたとしても不思議ではないと思います。以前は、なかなかその才能を存分に発揮できていなかったように私は感じていました。ですが、川崎に加入してからは、川崎のボール保持・ポゼッションを大切にするチームスタイルと家長選手のプレースタイルが合致したことで、その素晴らしい才能を存分に発揮できる環境を手に入れ、リーグMVP・ベストイレブン受賞や3度のリーグ制覇に貢献し、存在感のある選手へと成長したのかなと思います。

個人的に大好きな選手ですし、このまま好調を維持して、ぜひともW杯に出場してほしいと思います。

 

今年も家長選手の大活躍を期待しています。