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【ワダサカ論】vol.39

Vol.39 Jリーグ開幕

 

 

いよいよ待ちに待った2021年シーズンのJリーグが開幕しました。

昨年、圧倒的な強さで優勝した川崎フロンターレを止めるチームが出てくるのか、というところが2021シーズンの一つの見どころになると思います。

 

昨年の川崎フロンターレは、Jリーグ史上1,2を争う圧倒的な強さを見せましたが、何事にも終わりは来ます。いつ、どのチームが川崎フロンターレを倒して頂点に立つのか、はたまた川崎がライバル達の抵抗を跳ね返し、2年連続で頂点に君臨し続けるのか本当に楽しみなシーズンです。

川崎の強さは「チーム完成度の高さ」にあると思います。鬼木監督が前任の風間さん(現セレッソ大阪 技術委員長)のやり方を、基本的には同じコンセプトで継続しています。そのため、選手の局面局面でのプレーや状況の判断に迷いがありません。鬼木監督になってからはディフェンス面も整備され、元々兼ね備えていた爆発的な攻撃力と合わさることで本当に安定感のある“強いチーム”になりました。

 

もちろん、川崎の選手達の質が高いことは事実ですが、単に良い選手を集めたら勝てるというものではありません。実際、世界中にそのようなチームがいくつもあります。

良い選手は必要ですし、クラブの営業面を考えると人気選手が必要なのも理解はできます。

ただ、現場の監督は営業的な売上の面ではなく、チームの成績で自身の進退を判断される訳です。誰だって解任はされたくないですし、できれば長く指揮を執りたいと思っています。これは指導者にとって本当に難しい問題です。

 

安定感のある強いチームを作るには、まずはチームに確固たるプレーモデル(コンセプト)があることが重要です。そのコンセプトに合う監督を選び、そして選手を集め (または育てる)、その上でプレーモデルに沿ったトレーニングすること。これがチーム強化の上で重要なことです。このようなチームでプレーすると能力的には普通の選手であってもチームにフィットしてくるので、非常に良いプレーを見せてくれる訳です。その観点で見ると横浜F・マリノス、名古屋グランパス、ガンバ大阪、FC東京などもチームに明確なコンセプトがあり、質の高い選手もいるので優勝争いに食い込んでくるのではないかと私は予想しています。

Jリーグとヨーロッパ各国のリーグとの大きな違いは、クラブの予算規模とチーム成績が比例しない可能性が高い事です。好意的に見ればどこが勝つかわからない、番狂わせも多いので最後まで盛り上がる予測が非常に難しい興味深いリーグと言えます。

 

どのチームが上位に来るのか、そして川崎フロンターレに代わるリーグ新王者が誕生するのか興味は尽きません。

できれば新型コロナウイルスによるリーグ戦開催不可などで不戦敗などが起きずにシーズンを終えてほしいと心から願っています。