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【ワダサカ論】vol.28

Vol.28 「めんどくさい人」になる

 

 

2回にわたり日本サッカー(スポーツ)の問題について書きましたが、今回も引き続きこのテーマについて考えてみたいと思います。

 

 

どうすれば少しでもサッカー文化が定着するかという問題に限らず、問題解決には我々一人一人が“自分の頭で考えようとしているか”が大変重要です。

文化は上から押し付けられるものではなく、日々の生活から生まれるものだと思います。サッカー(スポーツ)に関わる一人一人が真剣に考え、行動しなければ状況を変えることは不可能でしょう。

 

先日、知り合いの指導者から聞きましたが、現状への疑問を口にすると周りから浮いてしまうことがあるそうです。

日本サッカー協会の登録者数が小学生から中学生になる時点で4万人減少するそうです。つまり、4万人の小学生が中学生ではサッカーを競技として続けていないということです。

彼はこの状況に危機感を持ち、行動しようとしました。しかし、従来通りの(あるいはより古い)考え方の人にとっては、彼は「めんどくさい人」になります。

サッカーに関わる者として、この4万人のうち1人でも多くサッカー界に残るためにはどうしたらいいのかを真剣に考えなければなりません。

 

まずは我々指導者です。結果最優先になっていないか、休みなく1年中活動していないか、選手達の人格を否定するような言動をしていないか考えてほしいと思います。

次に保護者。結果ばかりを求めていないか、表向きの行儀良さを求めていないか、自分の夢を押し付けていないか、うまくいかない時に家でもしつこく指導していないか、ということを考えてほしいと思います。

更には、複数のスポーツ種目に親しむ機会を作ることも有効だと思います。

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例えば、旧ユーゴスラビアでは小学生がスポーツをするのは無料だったそうです。社会主義国家だったからできたという側面もありますが、これが日本でも実現出来たら素晴らしいと思います。

これは本格的なトレーニングという事ではなく、遊びの延長でいいと思います。まずは体を動かす楽しさを理解してもらうことが最重要です。

あくまで普及的な活動ですが、結果としてスポーツ全体の強化にもつながります。

子供の時に様々な運動経験を持つ方が、アスリートとしての能力が高くなるというのは良く知られた話です。また、スポーツ人口のすそ野が広い方が頂点は高くなります。

ということは、小さい時にサッカーに関わる時間が減ったとしてもスポーツ選手のピーク時には、全く異なる状況になる可能性があるという事です。

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前々回のコラムで書いたように「その辺のおじさんがプレーしている試合を観ると、その国のサッカーのレベルが分かる」と私の指導者の友人が言っていましたが、複数のスポーツ種目に親しむ機会が増えることで、その辺のおじさんのプレーレベルもかなり上がっていくのではないでしょうか?

 

これは皆にとって良い話だと私は思いますが、実現するためには我々一人一人が「めんどくさい人」になって、動かないといけないのです。

指導者という立場、保護者という立場でお互いに協力していかなければならないと思います。