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【ワダサカ論】vol.42

Vol.42 日本サッカーのアマチュアリーグ

 

 

新潟の冬も終わりを迎え、いよいよ春となりJAPANサッカーカレッジにも新入生が入ってきました。トレーニングも始まり、間もなくチームのカテゴリー分けが行われます。

私が担当しているトップチームは、北信越リーグ1部に所属しています。Jリーグの情報は広く知れ渡っていますが、地域リーグの情報になるとサッカー好きな皆さんにもなかなか伝わらないでしょうし、リーグとしてどのぐらいのレベルなのか分かりにくい面もあると思います。そこで今回からは、地域リーグやJFLといったアマチュアリーグについて書いていきます。

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「JFL(ジャパンフットボールリーグ)」は国内4部リーグに相当しますが、形式的にはJ3と同列です。HONDA FCやソニー仙台などの企業チームは、J3でも上位に食い込む力があるチームだと思います。

最近は、Jリーグ参入を目指すアマチュアチームが増えており、アマチュアリーグのレベルもどんどん上がっています。国内5部相当の各地域リーグへの降格の可能性がある分、JFLの方がJ3よりも厳しい面があるといえます。

私たちJAPANサッカーカレッジ トップチームが参戦している北信越リーグを含む「地域リーグ」は、サッカーファンの方達からもあまり詳しく知られていません。

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そのせいかリーグとしてレベルがそれほど高くはなく、簡単にチームに加入できると思っている人も多いと思います。実際、Jリーグに加入できなければサッカーを辞めるとか、JFL以上のリーグに加入できなければサッカーを辞める、という声も聞こえてきます。

ただ、関東や関西の大学でプレーしていた選手でさえもアマチュアクラブに入団できないこともよくあります。そもそも、社会人・企業チームで大学のように選手が100人も在籍することはあり得ません。Jクラブと同様に20~28名程度のチームが多いです。大学のように卒業年数が決まっている訳ではないので、10年近く同じチームでプレーしている選手もいます。しかもJクラブの様にクラブ運営資金が潤沢ではないですから、毎年補強できる訳もなく、選手のほとんどが残留することも考えられます。

このような状況なので、地域リーグのアマチュアチームでも加入するのは、実は狭き門という事になります。Jリーグ入りを目標とするチームになると、JFLへ昇格するためにプロ契約で選手を集める、元Jリーガーを補強するチームも多いです。選手の質は、JFLのチームよりも地域リーグのチームの方が高いということも増えてきたように感じます。現在でも特に関東リーグではそのような状況が見られます。

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こうした現状を見ると、地域リーグでプレーできるということは、一般の人が考えている以上に大変なことだと分かってもらえるのではないでしょうか?

JAPANサッカーカレッジの学生や保護者の皆さん、入学を検討されている皆さんにもこの現実を理解した上で、「地域リーグ」というものを考えてほしいですし、本校に在籍しているとその地域リーグ1部でプレーするチャンスが存在していることを意味しているのです。

例えば、Jリーグクラブでも地域リーグ時代から在籍している選手が在籍している、あるいは地域リーグでの活躍を経て、Jリーガーになっている選手は沢山います。単純にJリーグだから凄い、Jリーガーでないからダメという価値観から脱却してほしいですし、どのカテゴリーであれ、真剣にサッカーに取り組む選手たちを応援してほしいと思います。

 

サッカー文化が根付いていると言われる国々では、カテゴリーに関わらず散歩がてらに試合観戦をするサッカーファンがいたりします。

日本でそんな光景が当たり前になる日を楽しみに、今年も日々の仕事に取り組んでいきたいと思います。