JSC BLOG ブログ

【ワダサカ論】vol.44

Vol.44 嬉しい出来事

 

 

新潟も桜は散り、新緑が目立つようになってきました。

JAPANサッカーカレッジに新入生が入学してから2週間近く経過し、私たちサッカー専攻科でも3つの学内チームに分かれて練習が始まりました。怪我人数名が別メニューになっていますが、大多数の新入生はそれぞれのチームで元気に練習しています。

別メニュー組はできるだけスムーズに練習復帰できるように、サッカートレーナー専攻科のスタッフがリハビリを担当しています。社会人のスポーツチームでトレーナー経験のあるスタッフが付きっきりでリハビリの対応を行ってくれる環境は、どこにでもあるものではありません。

2面あるグラウンド、体育館、2つのウェイトルームといったハード面だけでなく、経験豊富なスタッフが揃っていることもJAPANサッカーカレッジの強みと言えます。

DSC03454

しかし、サッカーに集中できる環境や優秀なスタッフだけでは、選手たちが成長するための要素としては十分ではありません。やはり本人の意欲や努力が非常に大切になります。

進級生が日々努力して成長しているということが、新入生たちの存在によって、よりはっきりと感じられます。

先日の練習試合で、とある進級生の学生が素晴らしい得点を決めました。相手のボールを奪ってからカウンターに入り、ペナルティエリア付近で相手をかわして左45度から見事なシュートを決めました。この学生は、入学早々の新入生のみで行う自主練習の時点で怪我をしてしまい、フィジカルテストに参加できず、入学してすぐの頃は体力、技術の両面で全く練習についてくることができませんでした。また本人も非常におとなしく、スポーツ選手らしからぬ雰囲気の学生という印象でした。

その学生が偶然ではなく、狙ってこれ以上ない美しい得点を決めるというプレーだけでも驚きでしたが、感情をおもいっきり表に出しながらハイタッチをして喜んでいたことが一番の驚きでした。ベンチメンバーも彼の素晴らしいプレーに、非常に盛り上がっていました。それだけこの学生が、チームメイトに受け入れられていて、共に努力をして来たからこそのメンバー達の反応だと思います。この一年で彼だけではなく、多くの学生の中で様々な成長があったと思いますが、非常に印象的で嬉しい出来事でした。

4192160_s

サッカーが上手になることも大切ですが、社会に出て、他者と協力できる人間性を培うことが何より重要だと、この学生の成長を見て改めて感じました。

もちろん、少しでも上のカテゴリーでプレーする選手を育てることも重要です。現状は卒業生の所属先の多くが地域リーグです。勘違いされる方も多いですが、地域リーグのチームに所属することは皆さんが想像するよりも簡単ではありません。

地域リーグでプレーできるだけで素晴らしいと思いますが、我々としては、より上のカテゴリーに選手を輩出すべくチャレンジしていかなければなりません。

私も含めて、学科スタッフ一同も学生の皆さんと共に成長していければと思います。