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VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の講習会を開催しました!
JAPANサッカーカレッジでは、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の講習会を開催しました。
VARはサッカーにおいて映像を用いて主審の判定を援助するもので、6月7日(金)に開幕するFIFA女子ワールドカップ フランス2019や6月14日(金)に開幕するCONMEBOLコパアメリカブラジル(南米選手権)でも採用が予定されています。
また、際どい得点の判断で用いられるGLT(ゴールラインテクノロジー)の仕組みについても紹介されました。
今回はコーチやレフェリー、またビジネスやマネージャーを専攻する学生約100名に対して講習会を行いました。
同校では教育機関として世界で初めて(※1)VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)を学ぶコースを新設。
2020年4月よりサッカービジネス科(2年制課程)に新設される「VARオペレーターコース」(2019年度より募集開始※2)では、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社及びソニーPCL株式会社の協力により、同校施設内に国際試合においても使用されている機器の一つである最新のホーク・アイ・イノベーションズ社製VAR判定システムを導入。
VARを補助するリプレイ・オペレーターの業務を理解するカリキュラムを構築してまいります。
※写真は実際にVAR体験をしている様子。
■VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)、GLT(ゴールラインテクノロジー)
サッカーにおいて映像を用いて主審の判定を援助するもので、現在のサッカー界においては、ドイツ・ブンデスリーガやイタリア・セリエAなどの海外リーグで実際に採用されています。
Jリーグでは、2019シーズンよりルヴァンカップ・プライムステージの全13試合とJ1参入プレーオフ決定戦の1試合、計14試合での導入が予定されています。
VARの使用は具体的には「①得点となったかどうか」、「②退場に関わる反則」、「③PKかどうか」、また「④警告や退場者の特定」といった4つの場面に限定され、主審とVARが通信をして、または主審が映像を確認して正しい判定に導く仕組みです。
「最小限の干渉で、最大限の利益を」というIFAB(国際サッカー評議会)の理念のもと、明らかな誤審を無くすことを目的とした判定援助システムです。
またGLTは今までも複数の国際大会で試験導入され、ゴールライン付近での際どい得点の判断の際にGLTが使用され、得点が認められると1秒以内に主審の装着する腕時計等にゴールがされた事を知らせるシステムです。
VARシステムには主に、審判員資格を必要するビデオ・アシスタント・レフェリーと、判定機器を操作してVARを補助するオペレーターという役割があります。
日本サッカー界ではVARが導入されていないことから、リプレイ・オペレーターという仕事は日本国内では未開拓の分野です。
今後、サッカーに関わる仕事のひとつとして、国内外関わらず、リプレイ・オペレーターの需要が拡大していくことが考えられます。
実際に画面を触りながらVARの体験をするなど、デモンストレーションを交えながらの講習会となりました。
■JAPANサッカーカレッジ サッカー研究科 中野真聖さん コメント
昨年より約1年間、リプレイ・オペレーターとして学校でトレーニングを積ませていただき、多くの方々にとても感謝しています。
トレーニング開始直後は、機械の操作に慣れるのにとても苦労しましたが、回数を重ねるうちに上達し、今ではゲーム感覚で、操作を行えるようになりました。
ビデオ・アシスタント・レフェリーのサポートをするリプレイ・オペレーターとして、最も大切なことは、コミュニケーションをとることです。
ビデオ・アシスタント・レフェリーを担当する審判員が必要とする試合映像を瞬時に出すためには、常にビデオ・アシスタント・レフェリーと事象を共有する必要があります。
そのコミュニケーションを怠ってしまうと、試合映像のチェックに時間がかかってしまい、試合時間が長くなってしまいます。
サッカーの魅力を最大限引き出し、試合環境を整備し、円滑な運営ができるよう、今後もトレーニングを続けていき、JリーグでVARが採用されたとすれば、リプレイ・オペレーターの即戦力としてサッカー界に貢献したいです。
■オープンキャンパスでVAR体験授業開催
2019年6月8日(土)に当校で開催されるオープンキャンパス(新潟会場)ではVAR判定機器を使用した体験授業を行います。
VAR判定機器を使用した学校での体験授業は世界初(※1)となります。
※1 2019年3月25日現在、JAPANサッカーカレッジ独自調査。
※2 日本におけるVAR採用状況などにより、コース開設を見送る場合があります。