【サッカーの続け方】澤佳南(DAZN ポストプロダクションコーディネーター)

スポーツ専門動画配信サービスDAZN(ダゾーン)で働く澤佳南さん。航空会社勤務から現職に至るまで、彼女に訪れた転機とは?

澤 佳南

澤 佳南(さわ かなん)

1987年9月11日生れ、愛知県出身。高校、大学時代に留学した経験を生かし、JALスカイ名古屋(現ドリームスカイ名古屋)に就職。スポーツを仕事にする夢を諦めきれずJAPANサッカーカレッジに入学。サッカービジネス科で学び、インターンシップを経て横河武蔵野FC(現東京武蔵野シティFC)の広報に。2019年4月にDAZNに転職し、ポストプロダクションコーディネーターを務める。

理由をつくって“挑戦”を諦めないでください

-現在の仕事内容を教えてください。

「DAZN(ダゾーン)にて、ポストプロダクションコーディネーターをしています。耳慣れない役職かと思いますが、機材をメインに扱う部署で、カメラや編集機などの収録機材を調整・管理する仕事です」

-具体的には、どのようなことを行うのでしょうか?

「DAZNの本社はイギリス(UK)にあり、Jリーグなど国内の放映であっても、UK本社から日本に配信される形になります。9時間の時差がありますから、日本時間の18時にUKスタッフが始動するイメージですね。こちらの就業時間は19時までなので、UK本社にリクエストするものは2日以上前に伝えないと、収録の手配が間に合いません」

-コミュニケーションは基本的に英語?

「そうですね。DAZNはスペイン、ブラジル、カナダなど世界に支社があり、各々にポストプロダクションコーディネーターがいるわけです。彼らとのやり取りの言語は英語が基本になります」

チーム内で情報を共有している澤さん。インターナショナルな仕事環境で、発想も柔軟になるという。

-スポーツとの接点は?

「 もともとサッカーが大好きでした。大学時代にFIFAクラブワールドカップを友だちと見に行った時に、そこで働く外国の女性スタッフの方が、めちゃくちゃカッコよかったんです(笑)。だから最初はFIFAで働きたかったんですよ(笑)。一度はスポーツ業界を諦め、航空会社で3年間働きましたが、その想いが消えることはありませんでした。そこで専門学校に行けば情報も仲間も得られると思い、JAPANサッカーカレッジ(JSC)に入学しました」

-JSCで学んだことは?

「アルビレックス新潟でJ1(当時)のクラブ運営を体験できたことは大きかったですね。また、北信越リーグに所属するJSCのサッカーチームで営業部長を任されていたのですが、組織をまとめることがどれだけ難しいことかを痛感しました。」

-学生時代に培った語学力、航空会社でのスケジュール管理、JSCで学んだサッカーの現場経験と組織力、そのすべてが現在の仕事につながっているようですね。

「DAZNに入るまでは収録機材の知識もなくゼロからのスタートでしたが、それは天気図の知識も持ち合わせてなかった航空会社での1年目と同じです。覚えることは山ほどありますが、毎日やりがいを感じています。それに、憧れだったクラブW杯での女性スタッフの方に着実に近づいている実感もあります(笑)。成長産業であるインターネット動画配信サービスの仕組みをもっと深いところで理解し、今後もスポーツの感動を一人でも多くの方に届ける手助けができればと思っています」

高校生へのアドバイス

「挑戦することを続けてほしいです。例えばお金を理由に夢を諦めないでほしいです。私も社会人を経験してから、JSCで奨学金をいただき、クラブ運営の現場を学ぶことができました。挑戦を続ければ10年後、それが生きる日が必ず来ます。夢を諦めずに頑張ってください」

ある1日のスケジュール

9:45 就業時間前に出社し新聞を読む
10:00 メール確認
プロデューサーからのリクエストを収集
11:30 社内ミーティング
12:00 昼食
13:00 収録機器の確認
カメラ機材のリクエスト
18:00 UK本社との連絡・確認
18:30 Teams(ビデオ通話)で本社メンバーとミーティング
19:00 退社
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