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サッカーのアナリストってどんな仕事?分析のスペシャリストについて紹介

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近年サッカーチームに欠かせない存在として、「サッカーのアナリスト」に注目が集まっています。サッカーのアナリストはチームの勝率を高め、勝つために必要な要素・プロセスを明確にする職業です。専門知識と技術が求められる職業柄、本格的な学習をした経験を持つ人材は、多くのチームに必要とされるでしょう。

そんなサッカーのアナリストを目指すのなら、仕事内容を理解した上で必要なスキルを身に付けていくことが重要です。サッカーのアナリストとして活躍するための準備として、「サッカーのアナリストとはどんな仕事なのか」といった基本を知ることは大切なプロセスになります。

本記事では、スポーツアナリストのなかの、特にサッカーのアナリストとはどんな職業なのか、サッカー業界においてどのような仕事を担うのかといった点を解説します。サッカーのアナリストに興味がある方は、以下を参考にしてみてください。

 

サッカーのアナリストとはどんな職業?

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「サッカーのアナリスト」という職業は、まだ一般的には、その存在や業務内容について広く理解されているとは言えないと考えられます。そのためサッカーのアナリストという言葉を聞いたことがあっても、実際にどんな仕事をするのか知らないケースも多いでしょう。また、「テクニカルコーチ」「分析コーチ」などと呼ばれることもあり、複数の呼称がある職業でもあります。

以下では、サッカーのアナリストとはどんな職業なのかについて解説します。

 

サッカーのアナリストとは試合におけるさまざまな要素を分析する職業

サッカーのアナリストとは、試合や練習における、チームや選手個人の映像データをまとめ、プレー分析を行う職業です。試合結果だけにフォーカスするのではなく、「なぜこの結果になったのか」「改善・改良すべきポイントはあるのか」「次に対戦するチームはどのようなプレーをするのか」といった、さまざまな情報を集めて分析します。

分析やデータ収集のプロフェッショナルとしてチームに帯同し、試合や練習ごとに必要な役割を担当し、サッカークラブでは「テクニカルコーチ」「テクニカルスタッフ」「分析コーチ」などと呼ばれています。

 

分析結果やデータの意味を正確に伝えるのもサッカーのアナリストの役割

サッカーのアナリストはただデータ収集と分析をして終わりではなく、その内容をチームに分かりやすく共有する力も必要とされます。アナリストだけが理解できる形で分析内容をまとめてしまっては、実際に試合を行う選手や監督、コーチにはその意図は伝わりづらく、トレーニングや試合に反映させることは難しくなります。

そこで、サッカーのアナリストは分析結果やデータを適宜まとめて、伝達しやすい形に整える役割も担います。映像収集や映像加工デバイスの発展により、サッカーのアナリストという専門家によるデータの分析と活用が重要視されています。

 

サッカーのアナリストの主な仕事内容

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サッカーのアナリストとして働く際には、試合の分析だけにとどまらず、さまざまな業務を任されます。どのような仕事内容を担うことになるのか、事前に把握して準備をすることが重要です。

以下では、サッカーのアナリストの主な仕事内容について解説します。

 

練習や試合の分析

サッカーのアナリストは、先に述べた通りサッカーのトレーニングや試合の分析を主な仕事にする職業です。試合中に起こるあらゆる現象を分析して、改善・向上させるための論理的なアプローチを考えるのがアナリストの仕事のひとつです。

例えば試合中のフォーメーションや個々の選手のプレーを分析したり、相手の戦術と自チームの戦術の相性を分析したりなど、リアルタイムでそれらの分析結果をまとめてコーチングスタッフへ情報提供し、最適なフォーメーションや戦術に変更していくサポートをすることも、サッカーのアナリストの役割になります。

 

データ収集・管理・加工

サッカーのアナリストは、試合や練習の最中に獲得できるデータの収集・管理も仕事としています。自分の目で目視することはもちろん、ビデオカメラなどで撮影して実際の動きを細かくチェックしたり、後から直接チームや選手に説明できるように加工・編集したりすることも仕事のひとつです。

収集したデータは数値化・言語化し、誰でも分かりやすい形にまとめます。チーム全体へのフィードバックができるように、ひとつひとつのデータの意味や注視すべきポイントを言葉にして説明し、具体的な改善策などを提案することが求められます。

収集したデータはチームにとって非常に重要な情報となるため、高いセキュリティ環境の下で管理する必要があります。データ管理における基本やセキュリティの知識、スムーズに必要な情報を引き出せる環境整備のスキルを身につけることもサッカーのアナリストには求められます。

 

選手・監督・コーチとのコミュニケーション(フィードバック)

サッカーのアナリストは、分析した結果を参考に選手やコーチにプレゼンテーションを行い、フィードバックすることも主な仕事です。分析結果をチーム全体または個別に伝えて、問題点を共有して解決に導くために重要な役割を担っています。

サッカー選手は自身の動きや試合中の判断について、主観的な感覚に頼っていることが多くあります。だからこそアナリストが実際の映像や分析結果を参考に客観的なアドバイスをして、よりチームの勝利につながるプレーや判断を促す必要があります。

また、監督やコーチが目視では把握しきれないプレーなどについても、映像データを用いて、具体的なトレーニングの考案・実行をアナリストがサポートします。

 

サッカーのアナリストになるための方法

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サッカーのアナリスト(テクニカルコーチ・テクニカルスタッフ・分析コーチなど)になるためには、データ分析や収集に関する専門知識やスキルに加えて、サッカーの専門知識も必要です。そのためサッカー関係の専門学校に進学し、サッカーのアナリストに必要なスキルを身につけることがポイントです。必要な知識・スキルには、例えば以下のものがあります。


・サッカーの原理原則の理解
・サッカー戦術知識
・分析ソフトを使うスキル
・映像編集技術
・プレゼンテーション能力
など


サッカーのアナリストになるために必須の資格はありません。サッカーのアナリストとしての専門的な知識・技術の習得と、サッカーの現場での指導経験があると、Jリーグクラブなどのプロサッカークラブへの就職につながる可能性が高くなります。サッカー関係の専門学校および学科に進学して、実践的な学習をして卒業することでサッカーのアナリストになるための道が見えてきます。

 

サッカーのアナリストの年収はどれくらい?

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サッカーのアナリスト(テクニカルコーチ・テクニカルスタッフ・分析コーチ)の年収は、所属先により異なります。Jリーグクラブに所属するアナリストの年収は、同じクラブに所属するその他のコーチ陣と同等となる場合が多いでしょう。

Jリーグクラブには、トップチームのほかにも、ユースやジュニアユースなどのアカデミーのチームがあります。多くのJクラブのトップチームにはアナリストが在籍していますが、アカデミーのチームにもアナリストがいるJクラブは多くありません。サッカーのアナリストとして年収アップを狙うためには、各年代のチームでも対応できる分析知識・スキルを身につけることが大切です。

また、サッカークラブのアナリストとして契約されるためには、実際にプレーができ、選手への指導ができることも求められます。
監督・コーチや選手に分かりやすくデータ分析結果を伝える際に、分析結果に基づいて、複数の年代やカテゴリーに合わせたトレーニングのデモンストレーションを行えるプレースキルがあると、よりチームから重宝され、年収アップにもつながります。


高年収を提示されるということは、それだけ実力を認められているという証しになります。そこからさらに仕事へのモチベーションを高め、サッカーのアナリストとして努力し成長するきっかけにもなるでしょう。

以下を参考に、サッカーのアナリストの年収アップにつながる要素を確認してみましょう。

 

アナリストとして信頼される実績を作る

サッカーのアナリストの年収アップを狙うのなら、契約しているチームや企業から信頼される実績を作ることが重要です。「この人にならアナリストの仕事を任せられる」と認めてもらえれば、待遇面にもその評価が反映されるでしょう。

また、具体的な実績を上げることも大切です。例えば「サッカーのアナリストについて学べる専門学校を卒業した」「Jリーグクラブのテクニカルコーチとして〇〇年仕事をした」「これまで3つのサッカークラブでアナリストの経験がある」「チーム勝率が改善した」などという実績を持つことで、年収アップが実現する可能性が高まります。

 

サッカーのコーチライセンスの上級を取得する

現在、Jリーグクラブなどで活躍しているアナリスト(テクニカルコーチ・テクニカルスタッフ・分析コーチ)は、日本サッカー協会公認のコーチライセンスを取得しており、アナリストとして契約されるためにはコーチライセンスの取得が実質的に必須と言えます。上級のコーチライセンスを取得することで、指導できるカテゴリーの幅が広がり、サッカーコーチとしての評価も高まります。レベルの高いサッカー指導も行えるアナリストとして、年収アップにつながる可能性があります。

 

まとめ

サッカーのアナリストは、これからのサッカー業界に欠かせない職業として認知されつつあります。データを活用したさまざまな専門業務は、チームを勝利に導くきっかけになり、選手やコーチの成長にもつながります。この機会にサッカーのアナリスト(テクニカルコーチ・テクニカルスタッフ・分析コーチ)とはどんな職業なのか、どのような仕事を担うことになるのか、より詳しく調べてみましょう。

サッカーのアナリストを目指すのなら、「JAPANサッカーカレッジ」の「サッカーコーチ研究科」での学びが効果的です。サッカーのアナリストに必要な知識・技術を効率良く学べるため、卒業と同時にプロチームで活躍することも夢ではありません。

まずは「JAPANサッカーカレッジ」の「サッカーコーチ研究科」の特徴・就職実績を確認して、サッカーのアナリストになるための準備を始めてみましょう。

 

■JAPANサッカーカレッジ サッカーコーチ研究科

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