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サッカーの審判員になるには?必要な資格や 種類、条件、年収、将来性を解説

レフェリー_1サッカー人口が増えたことにより、必然的にサッカーの審判員の需要も増えています。また、中には国際試合の主審を務める日本人審判員も登場している状況です。そのため、サッカー審判員を志す方も多いでしょう。ここでは、サッカー審判員になるにはどうすればよいのか、必要な資格や種類、条件、年収、将来性などについて解説します。

 

サッカー審判員になるには

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サッカー審判員になるためのプロセスは、以下のステップに従って行われます

・4級審判員の資格を取得
・3級審判員の資格を取得
・2級審判員の資格を取得
・1級審判員の資格を取得
・プロフェッショナルレフェリーを目指す

これらのステップを経て、審判員としてのキャリアップを目指すことが可能です。1級審判員の中から、日本サッカー協会の審判委員会よりJリーグやWEリーグを担当する審判員が指名されます。また、 日本サッカー協会は、審判員としての自身のレベルアップに励みながら、日本の審判界全体のレベルを底上げするために貢献するプロフェッショナルレフェリー(PR)制度を導入しています

 

サッカー審判員になるために必要な資格の種類

レフェリー_3_両端の選手は映らないように_reサッカー審判員になるためには、資格を取得しなくてはなりません。ここでは、おもな資格の種類と取得条件をご紹介します。

 

4級審判員の資格を取得する方法と条件

4級審判員はサッカー審判の入門レベルであり、12歳以上の健康な人なら誰でも取得することが可能です。各都道府県サッカー協会が開催する講習会に参加し、競技規則の講習を受け、各都道府県サッカー協会が設定する認定項目(確認テストなど)をクリアする必要があります。また、近年では、従来の集合型の講習会の他に、オンライン型の講習会も開催されています。

この資格を持っていると、都道府県サッカー協会を構成する各地区や市町村サッカー協会の団体が主催する公式戦や、練習試合などの主審および副審を務められるようになります。

 

3級審判員の資格を取得する方法と条件

3級審判員になるためには、まず4級審判員として活動し、一定の実績を積むことが求められます。4級を取得後、少なくとも1年以上の審判員経験を持ち、主審を約10試合担当していることが条件です。3級認定審査の方法は都道府県サッカー協会によって異なりますが、認定審査の項目は、競技規則テスト、体力テストなどがあります。例えば、持久力を測るインターバル走などがあります。都道府県サッカー協会が主催するサッカーや、フットサルの試合で主審を務める能力があると認められます。

 

2級審判員の資格を取得する方法と条件

2級審判員になるためには、3級審判員としての活動経験と都道府県サッカー協会からの推薦が必要です。2級認定審査の項目は、3級の認定審査と同様に競技規則テストや体力テストなどがありますが、3級認定の基準よりも認定基準は高くなっています。持久力を測るインターバル走に加えて、瞬発力を測るスプリント走が行われます。昇級審査をクリアすると、地域サッカー協会が主催するサッカーをはじめ、フットサルの試合で主審を務める能力があると認定されます。このレベルに達すると、より大規模な大会で審判員を務めることが可能です。

 

1級審判員の資格を取得する方法と条件

1級審判員は、日本サッカー協会(JFA)が主催するサッカーの試合の主審を担当する技量があると認定された審判員です。1級審判員になるためには、2級認定の基準よりも認定基準が高くなる1級認定審査に合格し、所属する地域サッカー協会から推薦され、1年間の活動が評価される必要があります。1級認定審査の項目は、競技規則テストや体力テストに加えて、JFAが指定する試合で審判を担当し評価を受けることが加わります。

なお、女子1級審判員の制度は、2024年度から1級審判員に統合されています。

 

プロフェッショナルレフェリーになるための方法と条件

1級審判員の中から、日本サッカー協会によって優秀な審判と認められた者のみがプロフェッショナルレフェリーとして契約できます。なお2024年現在、プロフェッショナルレフェリーの人数は主審14名、副審5名です。

プロフェッショナルレフェリーになるためには、Jリーグ担当審判員として高いパフォーマンスを示し、JFA審判委員会の目に留まることが重要です。オファーを受け、JFA理事会の承認を経てプロフェッショナルレフェリーに就任できます。

プロフェッショナルレフェリーとして日本サッカー協会と契約すると、国内および国際大会で安定して高いレベルのパフォーマンスを発揮することが期待されます。さらに、全国で講義を開催するなど、日本の審判界全体のレベル向上にも注力しなくてはなりません。

プロフェッショナルレフェリーの年俸は1,000万円ほどといわれており、審判関連活動のみで生計をたてることが可能です。

 

国際審判員の資格を取得する方法と条件

国際審判員になるためには、国内での1級審判員としての実績を積んだ後、FIFA(国際サッカー連盟)が認定する資格を取得しなくてはなりません。各国のサッカー協会がFIFAに登録を申請し、通常は1級審判員の中から実績に応じて推薦されます。

ワールドカップなどの国際大会で審判を務めるためには、国際審判員の資格が必要です。なお、2024年現在の国際審判員の人数は主審11名、副審13名です。

 

フットサル1級審判員の資格を取得する方法と条件

フットサル1級審判員になるためには、JFAが主催するフットサルの試合の主審および第2審判を担当する技量があると認定されなくてはなりません。フットサル1級認定審査には、競技規則テスト、体力テスト、実技試験が含まれます。

 

サッカー審判員に求められる資質やスキル

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サッカー審判員なるためは、以下のような資質やスキルも必要です。

・知識
・技術
・体力
・パーソナリティ

それぞれの詳細について解説します。

 

知識

サッカー審判員は、サッカーの競技規則を深く理解しており、試合運営に関する知識も持っていることが重要です。また、社会人としての一般教養も求められます。

 

技術

試合の判定に必要な技術を身につけ、磨き上げることもサッカー審判員には求められます。正確な判定、適切なポジショニング、一貫性のあるレフェリングを行えるスキルが不可欠です。

 

体力

サッカー審判員には、サッカーのスピードに対応できるだけの体力と、試合を通して持続する運動能力も必要です。そのため、適切なコンディショニングとトレーニングが求められます。サッカー選手同等の体力・フィジカルが求められるため、日々のトレーニングが不可欠です。そのため、トップアスリートと同等の体力が要求されます。

 

パーソナリティ

強固なメンタルと自覚、権威を持ち、試合中のプレッシャーに冷静に対応できるスキルもサッカー審判員には欠かせません。また、説得力のある態度やボディーランゲージも重要です。

 

サッカー審判員の年収

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サッカー審判員の年収については、役割やリーグ、経験によって大きく異なります。日本において、Jリーグの試合を担当する審判員は、試合ごとに報酬が支払われるシステムです。例えば、J1リーグの主審は1試合12万円、副審は6万円の報酬を受け取れます。J2リーグでは、主審が6万円、副審が3万円、JFL(日本フットボールリーグ)では、主審が2万円、副審1万円です。

また、プロフェッショナルレフェリーとして契約されている審判員は、年俸が1,000万円を超えることもあります。日本サッカー協会と専属の契約を結び、Jリーグや国際試合など重要な試合の主審を任されます。

一方、世界的に見ると、プレミアリーグなどのトップリーグの主審は、基本給の平均が年間で約38,500ポンド(約650万円)であり、1試合担当するごとに約1,150ポンド(約20万円)の報酬を受け取れます。そのため、トータルでの平均年収は1,200~1,400万円程度になるでしょう。ただし、これらの数字はあくまで一般的な傾向であり、審判員の経験や評価、担当する試合の数やレベルによって変動します。

 

サッカー審判員の将来性

審判員は試合の担当がない場合もあるため、安定した収入を得るためには他の仕事を並行して行うことが一般的です。プロフェッショナルレフェリーのように、日本サッカー協会との契約によって安定した収入を得ている審判員もいますが、そのようなポジションは限られています。

また、国際審判員としてオリンピックや世界大会で活躍する道もあるでしょう。そのため、サッカー審判員の将来性について考える場合、以下のポイントについて考察することが重要です。

 

サッカー審判員の働き方(ダブルキャリア)

多くの審判員は、本業を持ちながら余暇を利用して審判活動をしています。1級審判員の多くも、本業を持っていることが一般的です。

また審判員は、社会人アスリートのような存在です。審判活動のしやすい職業、理解のある職場を選んで、審判活動を続けている方がほとんどでしょう。

 

テクノロジーの進化

近年、サッカー界ではテクノロジーの導入が進んでおり、審判員にも新たな技術を理解し、適応することが求められます。例えば、VAR(ビデオアシスタントレフリー)やゴールライン技術などが導入され、試合の公平性を高めるための助けとなっている状況です。

VARは、主審が下した判定や見逃した出来事を、ビデオ映像を介して確認し、主審をアシストする役割を果たします。フィールドとは別の場所で、複数の視点から撮影された試合映像を見ながら、主審に対して判定に有用な情報を提供する技術です。

VARは、主審の判断に大きな影響を与える人的ミスを最小限に抑えることを目的としており、以下4つの事象に介入します。

・得点かどうか
・PKかどうか
・退場かどうか
・警告退場の人違い

上記の4つの事象について、「はっきりとした明白な間違い」または「見逃された重大な事象」があった場合に、VARが介入します。
対象となる事象が起こると、VARが主審に事象をチェックしていることを伝えます。VARが「はっきりとした明白な間違い」または「見逃された重大な事象」がない場合、主審にチェックが完了したことを伝えます。レビューが必要だと判断した場合、VARが主審にレビューすることを提案します。

その後、主審が映像を確認し、最終判断を下す流れです。オンフィールドレビューを行うこともあります。VARは公平性を高め、試合の正確な判定をサポートする重要なツールです。
日本サッカー協会(JFA)の推薦を受けて、VARの研修を受けた1級審判員のみが、VAR担当の審判員の立場につくことができます。

 

審判員のスキル向上

サッカーの審判員は、知識・経験、技術、フィジカル、心理、パーソナリティなどの資質向上に努める必要があります。これにより、サッカーの魅力を最大限に引き出し、フェアで安心・安全な試合環境を整備することが目標です。

 

国際舞台における日本人審判員の活躍

国際試合で、日本人の審判員は少しずつ増えていますが、まだまだ少ないのが現状です。そのため、国際舞台での審判員数を増やすことが課題です。また、国際試合では異なる言語や文化に対応する必要があります。そのため、コミュニケーション能力の向上が欠かせません。

国際試合で日本人が審判員を務めるためには、以下の資質が求められます。

・競技規則の理解と適用能力:審判員はサッカーの競技規則を深く理解し、試合中に適切に適用できる能力が必要です。試合を観察する力や、客観的な視点で審判員のパフォーマンスを評価できる能力などが挙げられます。

・統一されたレベルでの評価能力:国際試合では、審判員のパフォーマンスが高いレベルで求められます。審判員は自身の力量と質を正しく認識し、統一された基準に基づいて評価できる能力が重要です。

・国際的なプレゼンスと実績:国際試合で審判を務めるためには、国際サッカー審判員に認定される必要があります。各国のサッカー協会がFIFAに登録を申請し、1級審判員の中から実績に応じて推薦されることが一般的です。国際的な経験と実績を積む必要があります。

これらの資質を持つ日本人審判員は、世界の舞台で活躍し、国際サッカーの発展に貢献しています。

 

AI審判の可能性

近年、AI技術の発展により、将来的にAI審判が導入される可能性があるといわれています。AIが人間の審判員を補助し、より精密な判定を行うためのもので、スポーツの公正さをさらに高めることが期待されているようです。
※VARもAI審判の一種に含まれます。

ただし、技術が進歩すれば審判の人数が減る可能性もありますが、人の目によるジャッジが完全になくなることは考えにくいでしょう。

 

まとめ

サッカーの審判員になるには、まず4級審判員から始め、段階的に3級、2級、1級と資格を取得していくことが必要です。最高位のプロフェッショナルレフェリーは、日本サッカー協会による選定を経て契約され、国内外の重要な試合を担当します。審判員には、知識、技術、体力、パーソナリティといった資質が欠かせません。年収は役割やリーグにより異なり、プロフェッショナルレフェリーは1,000万円以上も可能です。将来性としては、技術の進化や国際舞台での活躍、AI審判の導入などが注目されています。

本記事の内容を参考に、サッカーの審判員への道が広がれば何よりです。

なお、サッカー審判員になりたい方におすすめの専門学校が、JAPANサッカーカレッジです。

JAPANサッカーカレッジは国内に5校のみの2級審判員養成校で、審判員としての基本的な知識や技術を習得するための専門学校です。以下で、JAPANサッカーカレッジでの養成プログラムの一部をご紹介します。

 

●競技規則Ⅰ・Ⅱ:審判員の基礎となる、競技規則についての理解と解釈の仕方を学びます。


●レフェリー論Ⅰ・Ⅱ:審判法の理解、判定基準、ポジショニングについて学びます。


●レフェリートレーニング:主審・副審の動き、ファウルの判定、オフサイドの見極めなどを、実践を通じて身につけます。また、フィジカルフィットネス工場のトレーニングも行います。


●サッカー実技・実践:審判員として、選手の動きを予測する力とサッカーの戦術理解度を向上させるため、サッカー実技のトレーニングを行います。

■関連記事:『レフェリートレーニング』の授業紹介ブログ

https://cupsnet.com/blog/soccercoach/referee_training_class

■関連動画:『現役Jリーグ担当審判員から学ぶ!レフェリーについての理論・技術』

https://youtu.be/rKDgPI-rxtc?si=q1d5_ASg-Bp_Oe_H

 

JAPANサッカーカレッジでの学習を通じて、サッカー審判員としてのスキルを高め、将来的に国内外の試合で活躍できるようになることを目指してみてはいかがでしょうか。

 

■JAPANサッカーカレッジ コーチ・審判専攻科

https://cupsnet.com/about/course/coach